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フリーライドのこれから  by 加藤彩也香

  • chanmerofreeride
  • 2024年12月29日
  • 読了時間: 5分

更新日:2024年12月29日

ちゃんめろフリーライドCampでコーチを務める加藤彩也香にとって、フリーライドとは?

現在、未来、過去—— 雪山と真摯に向き合う彼女の想いを綴ってもらった。



海外の山で滑って感じた事は、野球やサッカーのようにフリーライドが盛り上がり、根付いていると言う事——

日本では約10年ほど前からフリーライドの大会が開催されるようになりました。


自然地形を滑る、フリーライド。

初めはバックカントリーで競うなんてどうだろうと(点数なんてつけられないと)思っていたけれど、今ある状況で目の前に広がる斜面で良い滑りをすること、熱い滑りをすること、そこに垣根はありませんでした。


初めてフリーライドワールドツアーに出たときに、海外からもたくさんの人が大会の様子を見てくれて、明るくなってくれたり、気持ちが上がってくれていました。


家族や周りのみんなが喜んで応援してくれること、明るい気持ちになってくれることが純粋に嬉しく感じたことをよく覚えています。

(そこで感じたことは自分の大きな糧となりました)


フリーライド競技、そこではやはり採点をされたり評価をされます。

それでも自分がピュアにフリーライドをできていること、向き合えてること、そこが私にとって原点となり、つねに大きな力となっています。


フリーライドって言う言葉ができる前から、自然の山を滑ること、それがもともとスキーやスノーボードの本質だったと思います。


日々の中で、山と向き合う。自然と向き合う。自分と向き合う。

仲間と助け合い、見守り合い、プッシュし合い、楽しむ。

そんなスノーボードを続けてきました。



フリーライドは自然の斜面、自然の山を滑るため、自然の怖さとも直に向き合います。

危険を回避したり、雪崩を回避する。

安全に楽しむ。いつだって山の声に耳を傾ける。

山に入らせてもらってる私たちは、つねに謙虚にいること。その大切さを白馬に来て北アルプスの山を滑り、最初に学びました。


これから先、フリーライドはもっともっと盛り上がりを見せていくと思います。

競技としても、どんどんと大きく成長していくのだと思います。


それでも忘れちゃいけないのは、純粋に雪山を愛し、雪山に親しむ心。

山や自然、周りの人たちへの感謝の気持ちです。

応援や支えにも、どれだけ力をもらっているだろう。


どんな時も心からの"ありがとう"

その気持ちが自分の芯となり、支えとなる。


これに尽きるのかなと思っています。


みんなが真剣に山と向き合い、プッシュし挑戦をする。

失敗しても成功しても、挑戦する心を讃え合う。

そして美しい山に日々学ばせてもらい、心が躍動するような滑りをする。


そんなフリーライドが大好きです。


これからも純粋な気持ちで山やスノーボードを楽しんでいこう!と心に決めています。


ちゃんめろフリーライドを通して成長し、雪山での喜びや感動、そんな輪が繋がっていきますように。


加藤彩也香



-------------------------------- Roots of Sayaka


雪のない九州佐賀県で生まれ10歳でスノーボードを始める。

人工雪の1つのコースだけのスキー場で、滑ったり福岡の室内ゲレンデビックや福岡で、ジャンプやジブフリースタイルと出会う。


8個上の兄とともに、北海道へ武者修行へ行く。

パウダーや自然地形を使った山滑り、北海道で基礎的な滑りの技術を磨く。 


14歳の時にハーフパイプと出会う。

親元を離れ、ペンションのお手伝いをしながら北志賀、高原ハイツでハーフパイプの練習をする。

ハーフパイプの大会で北海道の仲間達や、よき指導者出会い、基礎的なスキルの向上、地道な練習の積み重ねの大切さを知る。

ハーフパイプやスロープスタイルの大会への参戦をしていく。


15歳、はじめての海外への撮影に誘われる。

アメリカは全く未知の世界だったが、視野が広がった。作品という新しい世界と出会った。


18歳、ジャンプ・ジブ・ハーフパイプすべての競技で日本一のスノーボーダーを決める大会、「キングオブザキングス」にて最年少で初代優勝を飾る。

スノーボードDVD「GiRL」の撮影で、はじめてのカナダ・ウィスラー遠征。

広大なスケールの山を滑り、感動する。フリーランが好きで山を滑り込む。


撮影中に膝の怪我をする。

カナダでもらった一冊の本「今を生きる子供たち」を読んで、どれだけ自分が幸せか。

それを心の深い部分で気づかされた。

やりたいことをやれている。スノーボードと出会えたこと、家族がいること、食べるものがあること。当たり前のことがどれだけ幸せなことか。

そう思うとケガをしても復活して、また挑戦していくことができる。

感謝の気持ちで、手術と怪我を乗り越えることができた。


怪我を経て、自分が子供の時から好きだったこと——自然地形を滑る、フリーライド、これが一番好きだったことだと再確認をする。

自分が本当にワクワクすること、大好きなことを目指していこうと、フリーライドや山滑りに情熱を注ぐように。

大きな美しい北アルプスに心惹かれ、北海道から白馬へと冬の拠点を移す。


春の地形イベント、セッションを通して、山の先輩達と出会い、日々山へ挑戦する冬が始まった20歳。

フリーライド種目ができ、フリーライドの大会が日本でも多く開催されるように。

大会を経て良い滑りを届けること、心動かすような何かや元気を与える何かを届けれたら嬉しいと思い、大会への参戦を続ける。


順位がつく競い合う大会だけではなく、真摯に山と向き合い、自身のスノーボードを磨く。

自然の中で感動したり、楽しませてもらったり。今こうしてスノーボードができていることへの感謝が、ライダーとしての自分の原動力となっている。


大会だけではなく映像作品や執筆など、自然の美しさやスノーボードの楽しさ、学び。

見てくれている人が元気になるような、何かを届けていきたいと思い日々挑戦を続けている。

 
 
 

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